最近、「派遣(はけん)」という言葉を目にしたり耳にしたりすることが増えてきました。

求人サイトなどでも、「派遣スタッフ募集中!」という文字をよく見かけますよね。

でも、「派遣って、そもそもどんな働き方?」「アルバイトや正社員とは何が違うの?」と、いまいちピンとこない方も多いのではないでしょうか。 このコラムでは、そんな“はじめて派遣を知る方”にもわかりやすく、派遣という働き方のしくみや特徴を、やさしくご紹介していきます。

派遣ってどんな働き方?

「派遣社員」って聞くと、なんだかちょっとむずかしそうに聞こえるかもしれませんが、実はそんなことはありません。

カンタンに言うと、派遣会社に登録して、紹介された別の会社で働くスタイルのことです。

たとえば、あなたが「派遣会社A」に登録したとします。
そのあと、「B社で事務の仕事がありますが、いかがですか?」と紹介されたら、実際に働くのはB社になります。

でも、あなたが雇われているのは派遣会社Aなので、お給料も派遣会社Aから支払われます。
このように、「雇う会社(派遣会社)」と「働く会社(派遣先)」が分かれているのが、派遣という働き方の大きな特徴です。

実際の仕事では、B社の社員さんがあなたに指示を出してくれます。
でも、困ったことがあったり、職場で相談したいことがあるときは、派遣会社Aに連絡してOK
派遣会社は、あなたの就業をサポートする立場でもあるので、安心して相談できます。

「働く場所はB社」「雇用主は派遣会社A」
ちょっと不思議に感じるかもしれませんが、これが派遣という仕組みです。

いろんな会社でいろんな仕事を経験できるのも、派遣ならではのポイント。 「自分に合った仕事を見つけたい」「短期間だけ働いてみたい」っていう人にも、ぴったりの働き方です。


派遣のいいところ

派遣の働き方には、いくつかのメリットがあります。

例えば

•自分の希望に合わせて働ける
 「週3日だけ」「期間限定」「駅チカ」など、自分に合った条件で仕事を選びやすいです。

•いろいろな仕事を経験できる
 短期の仕事や職場が変わることも多いので、さまざまなスキルが身につきます。

•間に派遣会社が入ってくれる安心感
面談や職場見学のサポート、悩み相談なども派遣会社がサポートしてくれます。
特に「どんな仕事が自分に合うかわからない」という人にとって、派遣は“試しながら働ける”安心な選択肢になることもあります。

派遣の気をつけたい点

一方で、派遣には注意すべきこともあります。

•働ける期間が決まっている場合が多い
 多くの派遣の仕事は、「3か月更新」など、期間が区切られています。ずっと同じ職場で働けるとは限りません。

•職場によって環境が異なる
 派遣先によって、雰囲気や仕事のやり方が大きく違います。最初は戸惑うこともあるかもしれません。

•正社員のような昇給・昇進は少ない
 スキルアップや評価による昇給などはあっても、正社員のように「役職がつく」ことは基本的にありません。

企業にとっての派遣の意味

企業側にとって、派遣スタッフを受け入れることにはメリットがあります。

たとえば「人手が足りない時期だけ」「専門スキルを持った人をすぐに雇いたい」といったニーズに応えることができます。

ただし、派遣スタッフが気持ちよく働けるよう、職場のサポートや受け入れ体制を整えることも大切です。

まとめ:派遣は「自分に合う働き方」を見つける手助け

派遣という働き方は、「まず働いてみたい」「いろいろ経験したい」「自分のペースで働きたい」という方にとって、とてもよい選択肢になります。また、企業にとっても、必要なスキルや人材を柔軟に活用できる手段として活用されています。
大事なのは、派遣というしくみをしっかり理解した上で、自分に合った仕事や会社を選ぶことです。次回は、「はじめて派遣に登録するとき、何を準備すればいいの?」というテーマでお届けします。